暗いところで待ち合わせ読了!
暗いところで待ち合わせ、する相手なんて私にはいません、、、
なんて思いながら、孤独を感じながら読んでいました。
というのもですね文学YouTuberベルさんの動画内で登場する作家の天袮涼さんがお勧めしていたというのもあり、気になって読んだ所存です。
気になる方は下記リンクから飛べると思います ☟
メフィスト賞作家が選ぶ“これだけは絶対に読んでほしい一冊”を紹介します!【天祢涼さんコラボ】
という事で今回は暗いところで待ち合わせ、について紹介したいと思います。
- 暗いところで待ち合わせ
- 幻冬舎
- Digital Ebook Purchas
1 概要
タイトル:暗いところで待ち合わせ 著者:乙一(おつ いち)
ジャンル:フィクション 出版日:2002年4月
ページ数:あとがき含めて262ページ
2 要約
視力をなくし、一人静かに暮らすミチル、職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として終われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。二人の不思議な同棲生活が始まった。
3 見所
孤独
孤独が嫌で外との繋がりを感じようとする人もいれば、外界から身を守る為に孤独を選択する人も少なからず存在すると思います。
事故や事件、人と関わる事で起こる感情の揺れ、それらの事象を予測して不安になったり、社会生活で傷ついたり、悲しんだり、絶望したりといった事が苦痛で耐えられない人の心情が良くわかります。自己防衛から孤独を選んでしまうのかもしれません。
寂しさを紛らわせる為に外に出る人もいれば、逆に寂しさを埋める為に孤独になる人もいます。ですが、誰もが好きで孤独になっているわけではない、という事をこの作品から読み取る事ができました。
視覚障害者
視覚障害者目線で状況を描写しているのもこの作品の魅力の一つです。
目が見えない分、音や光、匂いや感触などに敏感で、読んでいるうちに本当に自分が視覚障害者として疑似体験している感覚に陥ります。
また、視界が閉ざされる事で起こる不便な事や危険な事など、小説を通して学べるので、より深く、視覚障害者の苦難を学べると思います。
助け合い
ミチルを時々、友達のカズエが助ける場面があるのですが、そういう行為の数々を見ながら、やはり人は一人では生きていけない、という現実を突きつけられた気がします。
孤独を多く取り扱いながらもそれだけでは生きていけないと言われている様で、感慨深いものがあります。
4 印象
場面があまり切り替わらない所が印象的でした。ミチルの家からすぐそばの最寄りの駅までがほとんどを占めているので、毎回同じ電車が通る音やミチルの決まった生活音など、変わらない日常を変わらず表現していたので、とても現実味があって面白い構成だなと思いました。
5 感想、おすすめ
孤独や人付き合いなどに悩んでいる人や視覚障害者についてもっと理解を深めたいって方にもおすすめできる一冊だと思います。
人との関係で大切なことは何か大きな事をしてあげるのではなく、気遣いや思いやりなど、小さな積み重ねが、癒しや温もりを享受できる大切な行為なんじゃないかなと思いました。
少し暗い話ではありますが決して悲観する様な内容ではないので安心してください。
ここまで読んでくれた方ありがとうございます!
では、また〜
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